エンカウンター・グループ(encounter group)

今日の勉強記録はエンカウンター・グループ(encounter group)についてです。

日本ではロジャーズ理論(クライエント中心療法を創始した人。5月15日の勉強記録を参考にして下さい)に基づくベーシック・エンカウンター・グループのことを言うことが多いですがこれは狭い意味で、本来は集中的に行われるグループ・アプローチのことをエンカウンター・グループと呼びます。

その起源は色々あるようですが、中心的な流れはレヴィンのTグループとロジャースのクライエント中心療法の2つが上げられます。

一般に8〜12人程度のメンバーとグループのリーダーであるファシリテーターと呼ばれる人が1〜2人でチームを組みます。
15人を超えるとなかなか進行が難しいので、その時は日を分けた方が賢明だと思います。
2〜4泊の程度の期間を定め合宿形式をとり、1日2〜3セッション、1セッション2〜3時間で話し合いが行われます。
他にも週に1回とか月に1回とかセッションをもつ継続型や徹夜をするマラソン型などもあるります。
徹夜・・・厳しいです;
ネットなどでよく募集しているので見てみるとよいかもしれません(が、ちゃんとしたところか確認が必要ですが)。
ちなみに私は来年の3月のエンカウンター・グループに参加しようか悩み中です(笑)
非指示的に進められるものもあれば、指示的に進められるものもあります。
非支持的に進められる方はあらかじめ準備されたものではないため、メンバーとファシリテーター<今・ここ>でやりたいこと・できることを自発的に活動していきます。
クライエント中心療法の理論を用いているのに支持的なセッションもあるなんて、ちょっと意外な気もします。
お互いが知り合いではないので日頃思っていても口に出せないことなども気軽に話し合いのテーマとしてあげることもでき、何を話しても自由なので、それぞれの立場から色々なことを語ることができます。
原則として参加者に制限がないとしているものの、心理療法薬物療法を受けている人はカウンセラーや主治医と相談の上、許可が下りた場合としています。
エンカウンター・グループにおいてメンバーは、受容体験(ちゃんと受け止めて、受け止めてもらえること)と対決体験(とことん話し合うこと)を経験し、自己認知と自己概念の吟味を通してパーソナリティ(人格、狭い意味では性格)を再構成すると考えられています。
実証的研究では多くの人が肯定的な内的変化を示し、それが数ヶ月続いていますが・・・その効果は持続しないようです。
心理的な傷や否定的な変化を示す人もいて、ファシリテーターの技量や、グループの雰囲気が効果を大きく左右させるため、ファシリテーターの育成や、さらなる研究が必要とされています。
私も参加したいのですが・・・なにぶんファシリテーターがみんな男性で(しかも4人くらいいらっしゃる)、メンバーに女性が1人でもいるのかということが・・・不安なんですよね;
ゼミの教授にどんなファシリテーターか聞いてみようと思っています(近くの大学の教授なので、多分知り合いでしょうし)。
とことん話し合うことは現実には難しい局面が多々あります。
よいチャンスになることもあるので参加されるのもよいかもしれません。
今日の勉強、少しはお役に立てたでしょうか?